毎年の気象に応じて施肥を調整白さび病はほぼ見えなくなった永郁郎さんに、オンライン取材で残暑厳しい2020年9月初旬、高品質なだいこんづくりで 市場からも高い評価を受ける満お話を伺いました。満永さんが実践するだいこんづくりのポイントは、気温の変化に柔軟に対応した栽培管理。施肥の仕方にも細心の注意が必要だと言います。「播種後に気温が高い日が続くと肥料成分を吸いすぎて、変 形したり規格外の原因になる。この地域は平均気温が高いから、9月から10月までは元肥の量をJAの基準より若干少なめにしています。生育状況を見ながら1〜2回ほど追肥を行うこ とで、生育を調整していきますが、その加減が毎年の気象によって変わるので気が抜けません」。そんな満永さんがこだわるのが、だいこんの肌ツヤなどの品質を左右する薬剤防除です。満永さんは、2014年から白さび病防除のために、ユニフォーム粒剤を導入。播種前に混和することで、以前より秀品率がアップしたそうです。「耐病性の品種を選定していることもあるけど、ユニフォーム粒剤を使うようになってから、ほとんど白さび病は見たことがありません。以前と比べてかなり減ったなという印象。今では使わないと不安です」。また、満永さんは殺虫剤フォース粒剤も全面土壌混和で愛用。キスジノミハムシの幼虫から根部を守るために、もはや欠かせない剤だそうで、今作では、適用拡大になった生育期の株元散布でもお試しくださるそうです。そんな満永さんの横で、JAいぶすき西部経済課の中原真吾さんはこう言います。「満永さんのだいこんは、部会の中でもいちばん肌ツヤがきれい。秀品率が部会平均より3割以上高いですね」。ユニフォーム粒剤やフォース粒剤の導入で、以前より収益が向上している、と満永さん。もうすぐ今作の早生品種の播種がはじまります。満永さんに聞きました!だいこん満永郁郎さん(左)とJAいぶすき西部経済課の中原真吾さん■秋冬だいこん(早生)の防除スケジュール播種(早生)ユニフォーム粒剤殺菌剤フォース粒剤殺虫剤両剤ともに全面土壌混和で使用KAGOSHIMA南九州市ローテーション防除系統の異なるを2回実施白さび病が発生した場合は、2回目の防除にアミスター20フロアブルを使用収穫(早生)9月10月11月12月1月2月だいこんについてちょっとひとことだいこんは暖冬だと消費が鈍って価格が低迷するので、農家も今後はリスク分散が必要。娘が描いた私の似顔絵で出荷用シールをつくったので、道の駅などにも出荷してリスク分散できるようにしたいと考えています。鹿児島県南九州市満永郁郎さんJAいぶすき青首大根専門部会に所属し、奥様と2人でだいこん(露地栽培の秋冬だいこん)65a、茶5.6haを作付。 510aあたり9kgを全面土壌ユニフォーム粒剤 実感レポート鹿児島県だいこんの肌ツヤがいちばんきれい。以前より秀品率がアップしました。満永さんの「ユニフォーム■粒剤」病害防除日誌
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