みかん──まず、産地の概要と栽培品種について教えていただけますか。谷川事務所長 きの急斜面に広がる石垣の段々畑で、日の出から日の入りまで降り注ぐ「太陽光」、「宇和海からの反射光」、「石垣からの反射光」の「三つの太陽」をたっぷり浴びて、濃厚な味わいの日の丸みかんが育まれています。栽培品種は温州みかんのみで、「極早生はつひめ」「宮川早生」「南柑20号」「南柑4号」の4品種を手がけています。──日の丸みかんの特長について教えてください。谷川事務所長 で、じょうのう(内袋)が柔らかく、口の中でトロッととろける食感が持ち味。質実ともに日本みかんの最高峰と評されております。その高品質の最大の理由は、土づくりはもちろんのこと、三つの太陽による日照条件、急斜面による排水の良さといった最高の栽培環境にあります。特に、急──選果場ではどのような選果が行われていますか。黒田さん センサーにより糖度・酸度を、カメラで色・キズ・形・サイズを計測し、さらに腐敗センサーで傷み果の徹底除去を実施。色や形などのランク別に、「豪琉頭(ゴールド)千両」「日の丸千両」「百年蜜柑」「ガキ大将」といったネーミングで商品化しています。なかでも「豪琉頭(ゴールド)千両」は、管内産みかんから選りすぐったプレミアム品。果実の肌が非常にきめ細かく、ピカピカと光った高品質なみかんで、デパートなどで贈答用として販売されています。当管内は、全圃場南向果皮が薄くジューシー勾配な立地条件は、排水性に優れており余分な水分を吐き出すことで、みかんに「マイルドストレス」をかけて糖度を上昇させる環境を備えています。──品質向上のために、どのような栽培をされていますか。黒田さん 温州みかんに特化し、作業は省力せずに、あえて手間ひまをかけて栽培しています。5〜6月にかけて摘蕾などの作業で芽花バランスをとりながら、隔年結果の変動が少ない樹をつくり、7月からの摘果作業では、葉20枚程度につき1果をつけるようにイメージしてMサイズを中心としたみかんづくりを行います。また、果実肥大期の仕上げ摘果は特に重要で、定期的に果径を測って摘果タイミングと摘果量を調整します。愛媛県西南部に位置し、九州の海への玄関口である宇和海に面した南斜面に園地が広がる、JAにしうわ「日の丸柑橘共同選果部会」(以下、日の丸共選)。その歴史は明治27年にさかのぼり、過去に日本農業賞受賞や昭和天皇への献上など輝かしい足跡を残されています。温州みかんのトップブランド「日の丸みかん」について、同JA日の丸共選の谷川孝広事務所長と営農指導の黒田元康さんにお話を伺いました。主力の「日の丸千両」。黒と金を用いて高品質感を演出JAにしうわ 日の丸柑橘共同選果部会の谷川孝広事務所長(左)と営農指導の黒田元康さん(右)三つの太陽で育った高品質みかん 1愛 媛 県温温州州みみかかんんののトトッッププブブラランンドド「「日日のの丸丸みみかかんん」。」。最最高高のの環環境境でで、、手手間間ひひままかかけけてて育育ままれれたた
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