H0477_みちくさプレス82号
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天井被覆までの防除が大事薬剤の散布回数やコストを低減トマト日本一のトマト生産量を誇るJAやつしろ管内。トマト生産 での最大の課題と言えるのが、タバココナジラミが媒介する黄化葉巻病への対策だそうです。管内の8割は耐病性品種を導入していますが、それでも着果負担などにより草勢が低下し、病気が発生しやすくなるので防除は必須なのだとか。「黄化葉巻病が発病すると、 着果しても規格外品になってしまいます。1株発病しただけでも、1段に3果、20段成るとして、とJAやつしろの上田とりわけ育苗期の8月からハウ スの天井被覆をする10月までの初期防除は一番大事、と言います。「8月から10月上旬まではハウスの天井が被覆されていないので、タバココナジラミなどの害虫の飛び込みが多い。だから、その時期の防除はことさら重要なんです」。タバココナジラミに効果のあ誠さん。る殺虫剤の選択肢が極端に少なく、JAとしてもアグリメックの適用拡大を待っていた、と上田さんは熱く語ります。「さっそく今年の指導農薬一覧に採用しました。アグリメックはタバココナジラミへの効果が高いし、トマトサビダニなど幅広い害虫を同時防除できるのがメリット。ほかの剤を混ぜなくても済むので、薬剤の散布回数やコストの低減にもつながりますからね」。同JA南部営農センターを取材で訪れたのは、管内で定植がスタートして間もない9月のはじめ。アグリメックのこれからの指導計画を上田さんにお聞きしました。「8月から10月までの初期防除、天井被覆直後、厳寒期に各1回アグリメックの散布を指導する予定です。耐雨性があるので、天井を被覆するまでの期間の雨が多い時期でも安心して散布できますね」。同JAでは「くまもと県版GAP」認証取得を準備中。今後もますます安心・安全で品質の高いトマトの安定生産が期待されます。上田さんに聞きました!収穫アグリメック12〜2月の間で1回散布8月11月12月2月6月■上田さんのトマト防除指導計画鉢上げ定植アグリメックアグリメック1週間〜10日ぐらいの間隔でローテーション防除KUMAMOTO八代市殺虫剤殺虫剤殺虫剤着果した桃太郎ホープ249月天井被覆10月マルハナバチ導入1月ホルモン処理アグリメック 実感レポートアグリメックについてちょっとひとこと10月にハウスの天井を被覆すればタバココナジラミの飛び込みは減りますが、今度はハウス内の温湿度が上がるので、内部で増殖します。トマトの草勢もいったん低下するので、被覆直後のアグリメック1回が、大事なんです。60果がムダになりますからね」         熊本県タバココナジラミに効果が高く、トマトサビダニなども同時防除。トマトへの適用拡大を待っていました。熊本県八代市 JAやつしろ 営農部 南部営農センター上田 誠さんJAやつしろ南部営農センター管内では、トマト(桃太郎ホープ、桃太郎ピースなど)51ha、ミニトマト10haを作付。同JAトマト選果場利用組合には238名のトマト生産者が所属。上田さんの「アグリメック■」害虫防除日誌

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