熊本県 74haのばれいしょを契約栽培水稲との二毛作でタッチダウンiQとボクサーの同時施用で長期間、雑草の再生を抑制株式会社池田商店が取りまとめ役を務める、ばれいしょ生産グループでは、メーカーとの契約栽培でトータル74ha、2000トンのポテトチップス用ばれいしょを年間出荷しています。課題は、圃場ごとの単収のバラつきをなくすことと、今後圃場をいかに集約していくかなのだとか。このエリアのばれいしょは、5〜6月が収穫期。水稲との二毛作で栽培されているそうです。6月下旬からは田植えが始まるので、期間借地の圃場を水田の地主さんに戻さなければならず、生産グループの皆さまはこの時期、多忙を極めます。ばれいしょ生産グループの一員、大浜野菜生産組合の西川啓三さんは「収穫期に雨が降りそうな予報だったら、夜中だろうと降る前に収穫してしまいます」と笑います。契約栽培のメリットは、「売上が安定することや、鉄コンテナでの出荷なので箱詰めの人件費や箱代がカットできること」と話すのは株式会社1stの一瀬重隆社長。もちろん苦労することも多く、収穫が近づくと毎週メーカーから担当者が来て葉色やいもの比重をチェックしたり、収穫時期を検討する出荷会議を実施するなど、きめ細かな管理が求められるそうです。株式会社1st、大浜野菜生産組合、仲山大地さんの3拠点で構成するばれいしょ生産グループでは、除草体系もグループで統一。植付後萌芽前にタッチダウンiQとボクサーの同時施用を行っていらっしゃいます。大浜野菜生産組合の西川さんは、「以前の茎葉処理除草剤と土壌処理除草剤では、雑草がすぐに再生したり、散布後に生えてくるタデ類が抑えられなかったんですが、タッチダウンiQとボクサーの同時施用では長期間雑草の再生がなく、タデもきちんと抑えてくれました」と思わず笑みがこぼれます。また、疫病防除には、ローテーション防除の後半の雨が多い時期に、耐雨性が高いフォリオゴールドが活躍しているそうです。昨年は、自分たちのばれいしょでつくったポテトチップスを地元小学校に配布したり、収穫体験を実施するなど食育にも力を入れるばれいしょ生産グループの皆さまの当面の目標は、2020年までに栽培面積を100ha、平均単収3トンを実現することだそうです。新たなるばれいしょの大産地として、応援せずにはいられません。 4 かなくりしそう日本初のオリンピック選手と呼ばれ、来年放映予定のNHK大河ドラマ「いだてん」の主人公 金栗四三ゆかりの地として知られる熊本県玉名市。この玉名で、ポテトチップス用ばれいしょを手がけるのは、株式会社ファースト1stをはじめとする生産グループです。今回は契約栽培のコーディネーターとしても活躍する肥料・農薬の小売店 株式会社池田商店の斉藤 浩社長を交えてお話を伺いました。1月2月3月4月5月フォリオゴールド(ローテーションの中で1回散布)除草剤殺菌剤道草みち子契約栽培ばれいしょ生産グループの皆さま。最後列の右から2番目が(株)池田商店の斉藤 浩社長、3番目は(株)1st 一瀬重隆社長、2列目の一番左は(株)1st 吉田 豊さん、1列目左から西川啓三さん、仲山大地さん、(株)1st 一瀬俊輔さん。収獲を迎えたポテトチップス用ばれいしょ オホーツクチップ■オホーツクチップ(早生)の防除スケジュール植付タッチダウンiQボクサー同時施用全長8.5メートルもあるポテトハーベスタータッチダウンiQボクサーフォリオゴールド収穫
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