H0444_みちくさプレス75号
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 ご両親、奥様と4人で営農す る就農12年目の担い手、大西基啓さんをおたずねしました。水稲の裏作で小麦を作付する大西さんは、「適期播種、適期収穫、天候」の3つが小麦の品質・収量を左右すると語ります。 「播種が早すぎると麦が霜に当ってしまうし、遅すぎると収穫期が他の作物とぶつかる ので、11月15日から25日までの間が播種適期なんです。収穫は穂首が垂れてきたら収穫適期。ただ、天候の関係でなかなか適期作業ができないときもある。土が乾いていないと播種 できないので、雨が降ると1週間ぐらい播種がズレるし、収穫も穂首が垂れたころに雨が降って濡れてしまうと、品質がガクンと低下して、商品価値が下がってしまいますからね。天候の見極めが大事なんです」。 大西さんが組合員として所属するJA香川県で問題の畑地雑草は、スズメノテッポウ、カラスノエンドウ、ヤエムグラなど。大西さんは、水稲収穫後に稲ワラをすき込んで荒起こし、11月上旬に小麦を播種、播種直後にボクサーの200倍液を散布、5月下旬〜6月上旬に収穫を迎えます。 「ボクサーにしてからは、雑草がほとんどない状態。なんかパーフェクトって感じです。問題雑草だったスズメノテッポウもきちんと抑えてくれますね」。 JA香川県の防除暦では、ボクサーなどの初期除草の後、1〜2月に中期除草を行うように指導されていますが、大西さんの圃場は、播種後のボクサーのみ。 「効果の低い除草剤だと、播種後に麦と一緒に雑草が芽を吹いて一面青くなるけど、ボクサーは除草効果が高いから安心なんです。雑草対策を十分に行えば、高収量を目指した麦作にも励めるので意欲がわきます」。 臭いが気にならないのもいいですね、と大西さん。今後もボクサーを使っていきたい、と除草対策に余念がありません。農業についてちょっとひとこと地域の農業を支えていくためにも、遊休農地に麦を植えて管理していこう、と若手の農業者仲間に声をかけています。そうすることで、雑草対策にもなるし、今後増えてくる遊休農地を少しでも減らすことができますからね。「さぬきの夢2009」の圃場「適期播種、適期収穫、天候」の3つが小麦を左右する高い除草効果で安心小麦観音寺市KAGAWA4播種土入れ追肥収穫大西さんに聞きました!■「さぬきの夢2009」の防除スケジュール1月ボクサー11月12月2月3月4月5月6月ボクサー 実感レポート香川スズメノテッポウをスズメノテッポウをきちんと抑えてきちんと抑えてパーフェクトって感じです。パーフェクトって感じです。香川県観音寺市大西基啓さん7名で構成する若手営農集団トキワアグリの副部長。小麦1.3ha(さぬきの夢2009)、いちご28a、にんにく55a、水稲55aを作付。大西さんの「ボクサー」雑草防除日誌

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