E0000_みちくさプレス73号
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レタス品種の特長育種メーカーからひとこと野菜種子レポート4月上旬には一斉に収穫できる状態に。この球揃いのよさは魅力ですね。■作型(茨城県西の例)20 昨年の11月下旬に「アイスデューク」を播種し、今年1月下旬に定植した竹村佳久さん。 「はじめは他の品種のほうが順調に生育していたのですが、アイスデュークが結球してからは見る見るうちに球伸びして、収穫を迎える4月上旬には他の品種より球揃いがよかったほど。この生長具合には驚きましたね」。 アイスデュークは、3月中旬から4月上旬にかけて、わずか2週間で収穫できるまでの大きさに育ちました。 「今までは、ひとつのベッドの中でも球伸びに違いがあるため、2回に分けて収穫していたんです。ところがアイスデュークは同じペースで一気に球伸びするので、1回でひとつのベッドを丸ごと収穫することができました」。 また、「今年はべと病が多かったのですが、アイスデュークにはまったく見られませんでした。それに、小さいうちに収穫すれば小玉で市場用として卸せるし、さらに2〜3日おけば大玉で加工用としても卸せる万能品種なんです」とご満足いただけたご様子です。有限会社アグリファクトリーでは、レタス18ha、キャベツ18ha、はくさい15ha、えだまめ3ha、とうもろこし1haを作付。大手フードチェーンをはじめ量販店などへ高品質な野菜を出荷している。有限会社アグリファクトリー 統括部長茨城県古河市 竹村佳久さん1月竹村さんの詳細なレポートと動画がご覧になれます。シンジェンタジャパン(株)野菜種子評価開発チームトライアルオフィサー 堀内可一 形状安定性に優れた「春P」と結球性に優れた「アイスデューク」は、どちらもべと病に強い品種です。べと病対策は、これらの耐性品種と薬剤防除との合わせ技がポイント。より幅広い時期での安定生産が目指せます。栽培上の注意播種:無理な早まきは、小玉の原因となりますので避けてください。定植:排水性の良い圃場で栽培してください。生育前期:外葉の肥大が緩やかで、低温の影響を受けやすい品種ですので、十分な保温を行ってください。トンネル内の過度な高温は徒長・葉焼けの原因となり、多湿は菌核病など病害の危険性を高めますので、状況に応じて適宜換気してください。生育後期:ピンポン玉大の結球が見える頃から、外葉が小さくても日中のトンネル内の温度が15〜20度になるよう換気をしっかり行ってください。10月11月12月●結球性に優れ、3月どりに適した早生品種。●べと病に強く、作りやすい品種。●球形は扁円〜豊円で、気温上昇期の結球性、●球サイズはL〜2Lクラスでよく揃う。球頭の包合性に優れ、球尻の形状も良好。播種定植収穫ウェブサイトで詳細情報がご覧になれます。2月3月4月シンジェンタ品種ニュース結球性に優れた、べと病耐性品種。3月どりに適した、つくりやすいレタスです。

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