E0000_みちくさプレス73号
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ハトムギ流用できることから、代替作物として適して試験翌年の平成20年には、いなばハ ハトムギは干ばつに弱いので、特に、水管理は重要です。7月中旬から9月上旬にかけて降水量が少ない時は、2回ぐらい畦間灌水をします。 また、一般的には畦立て同時播種栽培が主流ですが、作業の省力化を目的とした狭畦密植栽培も手がけています。狭畦密植栽培では、畦幅を標準の約半分の30センチほどに狭めることで、早期に空間が茎葉で覆われ、遮光により雑草を抑制することから中耕除草が不要となり、除草作業が省力化できます。しかし、ハトムギは雑草管理が収量を左右するので、どちらの栽培法も初期生育時の除草は重要です。──除草への取り組みについてはいかがでしょうか。中山副組合長 当生産組合では、水田雑草対象の土壌処理除草剤と、畑地雑草対象のゲザプリムフロアブルを混合し、播種直後に散布しています。圃場には、シロザ、アカザ、アメリカセンダングサなどの広葉雑草が多いので、広葉雑草に効果が高いゲザプリムフロアブルは欠か──ハトムギ生産への取り組みはいつごろから始まったのでしょうか。髙田さん この地域は土壌の湿度が高く、大豆などの転作作物には不向きな環境であることから、当JA管内では水田転作の代替作物を模索していました。そこへ、「ハトムギ」の先進地区であるJA氷見市からの呼びかけもあり、平成19年に試験栽培を始めたんです。 ハトムギは耐湿性が高く、播種機やコンバインなど大豆用の機械・設備が組合を設立し、本格的に作付を開始。現在では生産組合に所属する29経営体により、約178haのハトムギ(品種:あきしずく)を手がけています。──ハトムギの栽培スケジュールを教えてください。和田組合長 ハトムギの単作圃場では、5月中旬から6月上旬に播種、9月下旬から10月中旬に収穫。麦後の圃場では、6月上旬から中旬に播種、10月中旬から下旬に収穫します。単作では、収穫期が台風シーズンと重なり、収穫前に強風で脱粒するリスクがあるので、麦後の作型も取り入れることで、経営リスクを分散しています。──ハトムギ栽培のポイントは何ですか。和田組合長 水管理、施肥量、播種量、株間や条間の設定など、大筋のポイントは共通ですが、地域によって異なる部分もあるので、毎年試行錯誤を繰り返しながらより高品質・高収量な栽培体系を模索しています。3写真左より、JAいなば営農部 営農生産課 髙田祐輔さん、いなばハトムギ生産組合の和田俊信組合長、中山智章副組合長畦立て同時播種の様子いトムまギし生た産。富山県は、平成26年産でハトムギの作付面積185ha、生産量については411トンと全国トップのハトムギ産地。JAいなばでは、県内の約80%の生産量を占めています。ハトムギ栽培や加工品などについて同JA営農部の営農生産課 髙田祐輔さん、開発課 村田博義課長、いなばハトムギ生産組合の和田俊信組合長、中山智章副組合長にお話を伺いました。JAいなばのオンラインショップで、ヘルシーな「越中はとむぎ茶」がお買い求めいただけます。http://jainaba.cart.fc2.com/?page=1ハトムギの収穫風景富山県独独自自のの精精白白加加工工施施設設をを導導入入しし、、国国内内トトッッププののハハトトムムギギ産産地地ととししてて躍躍進進。。

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