H0419_みちくさプレス71号
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まず、トマトづくりのこだ弊社では「アイミィ」昨年、自根栽培から接木わりについて、教えてください。の底上げを図る目的で、去年松本社長 というブランドでミディトマトを展開し、スーパーやデパートなどに出荷しています。栽培床は土壌病害の影響を受けにくい吊り下げ式を採用し、天窓開閉、遮光、暖房、培養液施用、炭酸ガス供給などは すべてコンピュータ制御です。トマトは、出荷量が少なく、やはり難しいのは灌水・施肥のコントロールで、天候やトマトの木の生育を見ながら調整しますが、ストレスのかけ方が少なすぎると品質が落ちるし、逆にかけすぎても後半の樹勢が落ちてしまうので、そのバランスがポイントですね。栽培に切り替えたそうですが、ついては、どのように取りその理由を教えてください。ンドイメージを守りつつ、収量から全面的に台木を導入しました。今年からは、全体の7割ほどの台木でアーノルドを採用しましたが、アーノルドは後半になっても樹勢が落ちないと聞いているので、すごく期待しています。例年、市場に出回る9月の品薄傾向になるので、その時期に出荷できるように、今年は7月末に定植をしました。自根苗だとこの時期の定植は高温対策で苦労するのですが、アーノルドは苗がしおれることもなく、根の張りもいい。根っこが強いなって実感しています。─トマトの病害虫防除に組んでいらっしゃいますか。松本社長 IPMによる化学農薬低減栽培が基本で、オンシツツヤコバチなどの天敵農薬の利用、害虫用粘着トラップによる物理的防除や微生物農薬の散布を組み合わせて、化学農薬の使用低減を実現しました。こうした化学農薬低減栽培への取り組みを弊社の特色の一つとして、新規取引先開拓などに役立てています。今後はどのようなことに取り組まれる予定ですか。松本社長 トマトにこだわって新しい品種も試していきたいと思います。それと、全体的な収量を10~15%増収させながら品質も維持していくこと。「アイミィ」ブランドの価値をもっと高めていきたいですね。これからも中玉のトマト─吊り下げ式栽培床。通路に伸びているのは炭酸ガスの供給用ビニールパイプ台木アーノルドですくすくと育つ「アイミィ」─弊社中央研究所において、ラオス国の研修生にGAP研修を実施去る10月2日、JICA【(独)国際協力機構】の事業である「ラオス国別適正農業管理」コースの中のIPM・農薬の適正使用に関する研修が、弊社中央研究所で実施されました。ラオスの主要輸出作物は、コーヒー豆とキャベツですが、農薬管理制度がまだ整備されていないなどの課題を抱えています。そんな課題の解消を目的に、ラオス農業省や県・市職員の方々にご参加いただき、弊社による「適正農業管理(GAP)」の講演と研究所見学会を実施。今後もこうした活動を通じ、農業の発展に寄与してまいります。選果風景松本社長(左)と栽培管理担当の美谷 勇さん。弊社スタッフとラオス研修生の方々2014年10月作成(KF/YY)農業を通じた国際貢献、これからも積極的に取り組んでいきます!Ⓡはシンジェンタ社の登録商標TMはシンジェンタ社の商標広島市から程近い瀬戸内の島、江田島。全国有数のカキの産地でもある、この島で1.2haのハウストマトを栽培する有限会社グリーンファーム沖美では、年間300トン以上のミディトマトを手がけていらっしゃいます。同社の松本秀二郎社長にお話を伺いました。─松本社長 「アイミィ」のブラ広島県

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