─管内で干大根、漬物が盛んな理由はどこにあるのでしょうか。瀬戸口次長 栽培を始め、昭和48年には食品加工場が稼働、現在では当JA漬物大根部会の作付面積90ha、部会員数58名という規模に成長しました。この地域は、水はけの良い特殊な火山灰土壌であり、干大根の収穫期である連山から吹き降ろす「霧島おろし」という乾いた風が、大根を自然乾燥させる─「たくあん」はどのような工程でつくられているのでしょうか。瀬戸口次長 9月に大根を播種、12月~1月に収穫し、竹などで組まれた5~6メートルほどの高さの「やぐら」に大根をかけ、霧島おろしの寒風にさらされて10~15日程度干し上げます。その大根を工場で米ぬかと塩で漬け込み、冷蔵貯蔵で乳酸発酵させることで、特有の風味を引き出します。当JAの漬物商品は、“沢庵漬”“きざみ・つぼ漬”“割干大根・きゅうり漬・高菜漬”など多彩な商品をラインナップ。人工甘味料を一切使用していない商品も増加中です。─品質の高い干大根の栽培ポイントは、なんですか。川越部会長 水はけが良くないとダメなので、播種直前に深耕をかけて水はけの良い土壌にしておくこと。それ以前にも、こまめに耕うんして土を柔らかくしておくことが大事ですね。私の場合は10回ぐらい耕うんかけてる。それと、やぐらに大根掛けをするのも一苦労。高いところに登ったりしなきゃいけないから一人でこなせる量は、一日500本程度かな。一日3千本ぐらいずつ干していくけど、零度近いと夜中でもシートをかけに行くし、ストーブたかなきゃいけない。いったん凍ると繊維が破壊されて商品価値がなくなりますからね。それぐらい手間がかかるんです。こまめな耕うんで排水性を改善。真冬の風乾作業にも細心の注意で対応宮崎市田野町では、昭和のに適しており、歯ごたえと風味に優れた品質の高い漬物を生む環境だいこん 5写真左から、JA宮崎中央 食品加工担当次長の瀬戸口さん、漬物大根部会の川越徳幸部会長、営業販売係の安井さん大根をやぐらにかけ、10~15日間干し上げるいにま恵すま。れてたくあんの加工工程やぐらに大根をかけていく作業は重労働干大根の生産量日本一を誇る宮崎県宮崎市田野町。JA宮崎中央では、管内に大規模な食品加工場を有し、年間約1,500トンの漬物商品を製造・出荷していらっしゃいます。干大根栽培や漬物製造について、同JA営農部 食品加工担当次長の瀬戸口正直さんと漬物大根部会の川越徳幸部会長にお話を伺いました。産地からのお知らせ!今夏からご贈答用に最適な詰め合わせ(漬物、千切り大根、お米、緑茶)の「和食セット」を販売開始しました。ご注文は下記までどうぞ。JA宮崎中央 食品加工場 TEL 0985-86-001912~1月でも比較的温暖です。霧島40年代半ばから本格的に干大根の宮崎県みちくさ産地訪問産地訪問冬霧の島風お物ろ詩「しが大育根むや、風ぐら味」で豊か消な費干者大に根P。R。
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