─今後のアスパラガスに対する取り組みをお聞かせください。午来主査 美幌町では、道内で唯一、4~6月どりのハウス立茎栽培、7~9月どりの露地栽培、11~1月どりの伏せ込み栽培と9ヵ月間出荷できる体制が整いましたので、今後市場にPRしていきます。冬アスパラガスは、「冬姫」というブランド名を商標登録申請中で、根株養成面積びほろ、生産者が一丸となって産地ブランドの向上に努めていきたいと思います。アミスター20フロアブルの散布で斑点病と茎枯病を同時防除よる11月からの出荷をめざして、平成昨冬から本格的に出荷が始まりましたが、道内や東京の量販店からは「11月の国産ものというプレミアム感」「春ものと同様の食味や太さであること」などが非常に高い評価をいただいており、通常よりも高値で取引されています。─“伏せ込み栽培”とは、どのような栽培方法ですか。午来主査 春から秋までに露地やハウスで十数年にわたり収穫される「多年栽培」ですが、“伏せ込み栽培”は、新芽のみを1作だけ収穫する「単年栽培」です。一般的なアスパラガスは、まず、露地畑で1年半かけてアスパラガスの根株を養成。その根株を秋期に専用掘り取り機で掘り取り、ハウス内の温床線資材入りの栽培用枠内に埋め込み(伏せ込みまでの新芽を収穫します。自らの根株に蓄えられた養分で萌芽するため、毎年株の更新が必要になりますが、新芽のアスパラガスは柔らかく食味が一段と優れているので、消費者には毎年、「貴重な新芽のアスパラガス」がお届けできるわけです。─“伏せ込み栽培”を成功させるポイントはなんですか。午来主査 より、根株を十分に完熟させて根中糖度を上げることと、秋期に十分な低温に遭遇させることが重要です。また、苗の移植機や根株の掘り取り機などの設備投資が必要ですが、美幌町)、11~1月夏期の十分な日照確保にではJAびほろが購入した機械を利用し、美幌みらい農業センターが根株の養成・供給を一括管理することで、生産者の作業負担を軽減しています。─アスパラガスの病害虫防除についてはいかがでしょうか。病害では、以前から収量北角さん 低下に直結する斑点病が問題で、露地栽培などでは、夏から秋にかけて斑点病と茎枯病の同時防除ができるアミスター20フロアブル(以下、アミスター20)をローテーションの中で2回、散布しています。アミスター20は、管内でてんさいの根腐病にも使われているので、登録が広く使いやすいですね。 8 アスパラガスアミスターⓇ20フロアブル ●ア●てスパラガスの斑点病、茎枯病、褐斑病に2000倍液で優れた防除効果。れた浸透移行性により効果が安定。高い耐雨性を発揮。んさいなど、幅広い作物の幅広い病害に登録を取得。掘り取られた根株■冬アスパラガスの栽培スケジュール5月6月7月 アミスター20フロアブルの適用病害(抜粋)出荷のパッケージ。11月どりは市場で希少です11月12月60a、収量2トンをめざし、美幌町、JA24年から試験栽培をスタートしました。作物名適用病害名アスパラガス斑点病、茎枯病、褐斑病定植育苗 一年後の 10月根株根株掘り取り伏せ込み根株養成期間(1年半)希釈倍数(倍)2000収穫使用時期収獲前日まで1月病害防除ニュース●優
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