H0533_みちくさプレス87号
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北アルプスや白山連峰を望む高冷地に位置するJAひだ管内。昼夜の寒暖差、冷涼な気候、豊富な水源の恵みを受け、様々な作物を「飛騨ブランド」として展開しています。その中から水稲、トマト、ほうれんそうに焦点を当て、その特長や栽培のこだわりを同JAの清水さんに伺います。  数ある「飛騨ブランド」の中から、  まずは水稲の取り組みについてお聞  かせください。  良食味など水稲の品質向上の  ポイントは何ですか。冷涼な気候と豊富な水が育む極上の食味。飛騨ブランドに息づく、作物への自信と誇り。水稲み1 Q Q3 Q    管内で問題になっている雑草とその対策についてお聞かせください。JAひだでは「飛騨こしひかり」「飛騨ひとめぼれ」のほか、もち米の「たかやまもち」を飛騨ブランドとして展開し、栽培面積は2600haにのぼります。飛騨こしひかりは香りに優れ、噛むほどに甘みが増すことが特長。飛騨ひとめぼれはふっくら艶やかな炊き上がりが魅力です。また、2015年から特別栽培米として「飛騨こしひかりプレミアム」を栽培しており、主に首都圏の百貨店等に出荷しています。この飛騨こしひかりプレミアムは食味値85点以上、味度値85点以上の「飛騨こしひかり」だけを厳選し、米のコンクールとして国内最大級の規模を誇る『米・食味分析鑑定コンクール国際大会』では常に全国トップクラスの成績を収めています。自慢の品質を維持するため『高品質・良食味米維持向上のための10か条』という指針を設定しています。内容は土作り、水管理、適期収穫など基本的な取り組みの励行が主ですが、そうした基本を徹底することが最も重要と考えています。さらに、JAひだオリジナルの窒素肥料を利用していることも特徴的な取り組みと言えるかもしれません。出穂期まで窒素肥料が残ってしまうとえぐみが残り食味が落ちてしまうため、冷夏など気温変動の影響を受けにくい窒素肥料を商品化。食味へのこだわりを込めた『米の極味』という商品名で販売し、地域の生産者の方々に利用していただいています。この地域ではノビエ、ホタルイ、オモダカ、クログワイといった雑草が問題になっているのですが、初期剤を散布せずに初・中期一発剤のみで済ませてしまうと効果が前倒しになり、雑草を取りこぼしてしまいます。ノビエ3・5葉期まで使えるジャンダルムMXシリーズは、土壌吸着性が高く、これらの雑草に対する効果が優れているので、昨年から防除暦に採用しました。現在は、初期剤と初・中期一発剤ジャンダルムMXの体系処理が基本で、その後、残草した草種にJAひだ 高山営農センター 営農課清水太介さん同JAでは、お米以外にも、飛騨牛、飛騨トマト、飛騨ほうれんそうなど飛騨特有の自然の恵みを活かしたブランドを展開中。岐阜県 JAひだちくさ産地訪問

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