松本和之さん試験散布の効果に驚いた!来年は全棟で使うつもり。いちご栃木県宇都宮市農業経験ゼロで就農した松本和之さんは、管内の多収生産者ベスト10に何度も選ばれるほどの高い技術でいちごを栽培しています。松本さんがここ数年、悩まされてきたのが疫病対策。毎年のように発生し、収量が大きく落ち込むこともあったといいます。対策を模索する中、2020年に、3棟のハウスで定植時にユニフォーム粒剤を試験散布しました。 「ユニフォーム粒剤を使用したハウスと、未使用のハウスではその差は歴然でした」。取材時、未使用のハウスに案内していただきましたが、疫病によって茎や葉が褐色に変色し、立ち枯れてしまった株がいくつも見られました。定植後、最初の収穫が終わった11月頃から広がり始めたそうです。 「疫病は土壌に病原菌があるといわれますが、今年はハウスを作って3年目の比較的土が新しい圃場にも発生していました。でもユニフォーム粒剤を使用したハウスでは疫病は1株も出てないんですよ。これには本当に驚きましたね」と松本さんは話します。松本さんは、これまで土壌薬剤処理(消毒)を中心に疫病対策を行ってきたそうです。しかし、土壌薬剤処理を行った圃場は、花芽分花に時間がかかる傾向があり、出荷最盛期を逃すなどのデメリットも感じていました。なにより土壌薬剤処理だけでは疫病を防ぎきれなかったのです。「これほどの効果があるのなら、来年は全棟で使用しようと考えています。ユニフォーム粒剤は散布しやすく、ドリフトの心配もありません。残効が長いのもメリットだと思います」。いちごの生産量、全国第一位を誇る栃木県で就農して22年。松本さんは自身の経験をもとに研修生の受け入れなども行ってきたそう。これからもいちご王国の座はどこにも譲らない、と気概を持っていちご栽培に取り組んでいくことでしょう。3棟のいちごハウスでユニフォーム粒剤を試験散布毎年のように発生していた疫病が1株も出なかったドリフトの心配がなく、残効が長いのもメリット。来年は全棟に使用するつもり1999年に就農し、いちご栽培を始める。現在はハウス24棟で約72aのいちご(とちおとめ、スカイベリー)を栽培。JAうつのみやいちご部会に所属。同JAいちご部会会員数は245名。作付総面積6140aで、年間の生産量は2997トンにのぼる。疫病によるいちご株の萎凋や枯死定植直後にユニフォーム粒剤を散布疫病の発生が確認されなかった9月10月11月保温開始松本さんの病害防除日誌いちごの防除スケジュール3月親株定植6月7月8月子株移植定植殺菌剤ユニフォーム粒剤定植直後にユニフォーム粒剤を10aあたり10kg、粒剤散布器で処理翌年5月収穫ユニフォーム粒剤 ●●● 7課題対策成果
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