H0539_ファイントリムDF 技術資料
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2Na+12321233123K+K+K+CO2CH3CIOCF3NCCO2CH3*殺虫剤抵抗性対策委員会グループ22:電位依存性ナトリウムチャネルブロッカーNaチャネル電気刺激電気刺激22A インドキサカルブシナプス核ニューロン軸索電気刺激数時間で摂食が停止する22B メタフルミゾン軸策中で電気刺激により、Naチャネルが解放されます。Na+(ナトリウムイオン)が軸索中に入り、続いてK+(カリウムイオン)が軸索外に出ます。この一連のNa+ーK+の動きが次の電気刺激を生み出します。IRAC*作用機構分類体系より、グループ22の2つの化合物は、それぞれ作用部位は同じでも構造あるいは作用部位のタンパク質との相互作用が大きく異なるためサブグループとして分類されています。最近の知見ではこれらサブグループ間での交差抵抗性のリスクは低いと考えられています。しかしながら、主要グループが異なる場合に比べ、サブグループだけが異なる薬剤間での交差抵抗性の可能性は高いので、サブグループ間のローテーション使用は原則避けなければなりません。対象害虫に対し有効な殺虫剤が無い場合など、やむを得ない場合はローテーション使用が許されます。数日、麻痺状態が続くファイントリムDFによって、Naチャネルの閉状態が保持されます。電気刺激によってNaチャネルは解放されず、Na+は軸索内に入れません。軸索内で電気刺激は伝達されず、虫は抑制的な麻痺状態に陥り、死に至ります。その後、死亡に至るNa+Na+1Na+ファイントリムDFNa+IRACグループ22のローテーション使用のヒント■電位依存性ナトリウムチャネルブロッカーファイントリムDFの有効成分であるインドキサカルブは害虫の神経系に作用します。チョウ目害虫の経皮や経口より取り込まれた有効成分は、神経軸索中の電位依存性Na(ナトリウム)チャネルの正常な働きを阻害します。これにより、速やかに神経が麻痺状態となり、食害を停止、やがて死に至ります。■ファイントリムDFの効果発現の特長ファイントリムDFはチョウ目害虫の食害を速やかに止めることができる優れた殺虫剤ですが、対象害虫が死亡するまでは数日かかります。食害が停止してから死亡するまでの外観上の変化はほとんどありませんが、触ってみると活動を停止していることがわかります。平常時ファイントリム®DF使用時作用機構作用症状

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