幅広い殺虫活性浸達性残効性耐雨性チャノキイロアザミウマ、ミカンサビダニを同時防除期待の新規剤として白羽の矢が変化に応じた防除の検証にも注力3つの重要害虫を同時に防除チャノホコリダニ、アザミウマ類、カイガラムシ類といった害虫を重点防除として指導してきたJA熊本市。例年発生するチャノキイロアザミウマに関しては、防除暦に採用している薬剤の感受性検定を定期的に実施しているそうです。 近年は、開花期に指導していた殺虫剤に感受性の低下が見られたため、期待の新規剤としてアグリメックに白羽の矢が立ち、2019年から防除暦のメニューとして5月上中旬に採用されています。「防除暦では、ケムシや訪花害虫が問題なら別系統の薬剤、チャノキイロアザミウマ、チャノホコリダニ、ミカンサビダニが問題な山下さんはJAみなみ筑後で45年にわたり、営農指導等に携わるかんきつのエキスパート。同JAでは2020年からアグリメックを防除暦に採用いただいています。「アザミウマ類の防除対象期間は5〜9月ですが、特に重要なのが開花期〜7月上旬のアザミウマ類やミカンサビダニなどの防除。アグリメックはその重要な時期である7月上旬に、基幹防除として採用しています」。「開花から7月にかけては防除回数も多くなるので、できるだけ1剤で複数の害虫を同時防除できる薬剤が重宝します。アグリメックはこの時期の重要害虫チャノキイロアザミウマとミカンサビダニの同時防除が可能で、コストダウン、散布労力軽減できるのが最大のメリットですね」。昨年は、JA管内において例年よりも早くチャノキイロアザミウマが発生し、極早生品種や早生品種でその被害が多発したのだとか。生産者向け勉強会でも、今年は例年より早めに害虫防除を開始するように指導されたそうです。「防除時期を早め、予防的に散布すること。それと、丁寧に薬剤を散布してしっかり効果を出すことが大事です。今年は私も、自宅の園地で6月ぐらいにアグリメックを使用して、その効果を検証してみようと思います」。らアグリメックという選択ができるようにしています」と話すのは、JA熊本市に駐在するJA熊本果実連の川口さん。昨年は、特にチャノホコリダニの発生が多かったので、今年(2021年)のJA熊本市農薬即売会ではアグリメックを選ぶ生産者の方々が増えたのだそうです。「毎年のように発生するチャノキイロアザミウマやミカンサビダニはもちろん、重要度が高まってきたチャノホコリダニも同時防除できる。何と言ってもそれが強みですね」。近年は害虫の発生時期が早まっていることから、JA熊本市のかんきつ部会員に、LINEユーザーレポートブック気候や病害虫の変化に応じた対策にも率先して取り組む山下さん。熱心な指導で、生産者から厚い信頼を集めています。福岡県みやま市JAみなみ筑後 山川選果場 指導係山下正実さんJAみなみ筑後で指導係として活躍するとともに、自宅でもかんきつ70a(北原早生、青島温州、今村温州、不知火、かのしずくなど)を栽培。などを通じて早めの薬剤防除開始を促すなど、多様なコミュニケーションの手段を取り入れるJA熊本果実連。産地の発展をサポートするその力に、部会の期待が集まります。熊本県熊本市JA熊本果実連(JA熊本市駐在) 技師川口和也さんかんきつ部会員380名を擁するJA熊本市に駐在し、管内の営農指導を担当。管内ではかんきつ約800ha(豊福早生、興津早生、尾崎温州、させぼ温州、青島温州、不知火、肥の豊など)が栽培されている。開花期から7月までの重要な時期。コストや労力の軽減が最大のメリットです。3つの害虫の同時防除が強み。今年はアグリメックを選ぶ人が増えました。
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