による農薬散布を受託しているJA鹿児島県経済連。昨年の受託防除面積は約300ha(水稲132ha、かんしょ105ha、ばれいしょ59ha)にのぼります。その取り組みの目的と意義などについて、農産事業部・肥料農薬課の清水課長と日髙さんに伺いました。 JA鹿児島県経済連では以前から 受託防除に取り組まれていたようですね。 需要が急拡大している背景には、 どのような理由があるとお考えですか。生産者と畑に入ることが経済連の原点。人と地域への想いをドローンに乗せて||かんしょみ1 QQQ清水課長 清水課長 ドローンの受託防除における 現状の課題について お聞かせください。1993年に始め、無人ヘリコプター散布による航空防除が普及するまで10年ほど継続していました。しばらく休止していたのですが、生産者の高齢化が深刻になるにつれて「再開したほうがいいのではないか」という声が我々のなかで高まってきたんです。ちょうどドローンによる農薬散布が一般化していたこともあり、2019年から水稲に加えて、かんしょ、ばれいしょの受託防除を再開しました。初年度は生産者さんも様子見していたのか、受託面積は36haほどだったのですが、翌年には約300haに急増、2021年は500haを計画しています。オペレーターも10人から19人に増員し、ドローンも4台から7台へと増台しています。用できるからではないでしょうか。1〜3月は青果大型機械による水稲の受託防除を鹿児島県はドローンを通年にわたり活用ばれいしょ、4〜5月は加工用ばれいしょ、5〜6月はさとうきび、6〜7月は早期水稲、7〜9月はかんしょ、8〜9月は普通期水稲、10〜11月に再びさとうきびと、ほぼ1年中ドローンを活用することができます。特にかんしょは真夏の防除になるため地上散布の負担が大きいうえ、伸びた蔓に足を取られて歩くこともままなりません。ドローンを通年活用できる鹿児島県の土地柄と、ドローンによる航空防除の散布労力低減効果が浸透してきたこと。この2つが需要拡大の要因と考えています。のオペレーター・補助者は、私を含めすべて当経済連の職員です。通常の業務をこなしながら、そのときに行ける人間が3〜4人のチームを組んで現場に入る。特に夏場は炎天下での作業になりますので体にこたえます。しかし、これが経済連の原点なのではないかと。オフィスで机に向かっているだけでは農業の現場は見えません。当経済連では役員も率先して清水課長 やはり職員にかかる負担です。ドローンJA鹿児島県経済連 農産事業部 肥料農薬課日髙栄作さん(左)と清水洋之課長(右)より詳しい情報はWEBで!28年前に水稲の受託防除を開始し、3年前からドローン11鹿児島県 JA鹿児島県経済連ちくさ産地訪問
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