みちくさプレス88号
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30〜40代の生産者を中心に活発に情報交換 Facebookで「FB農業者倶楽部」をつくろうと思ったきっかけは、日本の農業は地域の壁を超えた“農業者”同士の情報共有や相互理解といったつながりが乏しく、分断されている状況をなんとかして変えたいと考えたからなんです。メンバーは、30〜40代を中心とした日本全国の生産者など農業関係者が参加され、投稿を通じて活発なコミュニケーションが行われています。著名なインフルエンサーとも親交を深める場に メリットは、まったく面識がないような農業関係者と知り合うことができ、それがリアルなつながりへと変化していくことです。設立当初は、農業関連の新聞や書籍で知ったインフルエンサーになりうる方々をFacebook内で検索し、ダイレクトメッセージをお送りしてグループに参加していただいたんです。そうした著名な方々もはじめは約1万人のメンバーが参加するFacebookの農業者グループ「FB農業者倶楽部」を創設し、全国の生産者と農業関係者の新しいネットワーク構築をめざす宮崎県のかんしょ生産者上水広志さん。SNSを活用したコミュニケーションで農業はどう変化していくのか、その現状と可能性について伺いました。かみみずひろしフェイスブック「FB農業者倶楽部」https://www.facebook.com/groups/farmerclub/Facebook上だけでのコミュニケーションでしたが、親睦会で直接お会いし親交を深めていくことができました。もしFacebookがなかったら、このような著名なインフルエンサーや他産地の方々と知り合うことはできなかったと思います。農業ビジネスのネットワークも新たに設立 農業に関する様々なテーマについて、日々、質問・相談やディスカッションが交わされており、こうした投稿・コミュニケーションをきっかけにメンバー同士が実際のビジネスに発展するケースもあります。 また、農業ビジネスに直結した情報交換のためのコミュニティ「一般社団法人 日本農業者ビジネスネットワーク(JFBN : Japan Farmers Business Network)」も設立。生産者や農業関係者約300名で構成し、農水省職員との意見交換会・親睦会や、「農家の生き残り戦略」「補助金セミナー」「技能実習生、雇用の確保」など農業ビジネスに直結するテーマの勉強会を開催中です。上水広志さん。大学卒業後、地元のホテルに就職し、長年ブライダルの責任者として活躍した後、45歳の時に就農。現在は、かんしょ5haのほか、にんじんやかぼちゃを手がける。より詳しい情報はWEBで!宮崎県2021年10月作成(H0549 TK/GH)Ⓡはシンジェンタ社の登録商標今後の目標「FB農業者倶楽部」はバーチャルなつながり、そして「日本農業者ビジネスネットワーク」はリアルなつながりと言えます。これらバーチャルとリアルの農業関係者同士が連携することで、日本農業の発展につなげたいですね。Facebookは、産地の壁を越えるか?約1万人のメンバーで農業の情報共有をめざす。

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