箱処理作業が飛躍的に省力化。今後はいもち病に弱い品種に使ってみたい。水稲以前からの課題だった粒剤の箱処理剤の苦労が解消いもち病発生が多い中山間地で灌水感覚で簡単防除 ●●●稲5 伊勢湾にほど近い平場地帯で営農する㈲鍋八農産では、22棟の育苗ハウスを2回転させ年間3万5千箱の苗を育苗し、管内の数多くの生産者から水稲作業を受託されています。以前より作業の省力化が課題だった同社では、数年前から粒剤の箱処理剤に代えて大部分の苗に水稲育苗箱用殺虫剤ミネクトスター顆粒水和剤(以下、ミネクトスター)を採用。大きな作業省力化につながったのだとか。 「以前は電動散粒器で粒剤の箱処理剤を散布していましたが、均一に処理できないし、途中で粒剤の補充をしたり、とにかく手間がかかっていました。でも、ミネクトスターは水に混ぜてハウスの頭上灌水装置のスイッチ押すだけだし、1ハウス15〜30分しかかからないので飛躍的に省力できました」と代表の八木さん。 同社では2021年、コシヒカリの育苗ハウスで田植え2〜3日前にいもち病にも適用のある水稲育苗箱用殺虫殺菌剤「ミネクトブラスター顆粒水和剤」(以下、ミネクトブラスター)を試験散布。そのメリットについてお話を伺いました。 「うちの管理圃場では、本田でカメムシの無人ヘリコプター防除を1回入れるのが定番。葉いもち病にやや弱い〝あいちのかおり〟の圃場では、いもち病発生時にドローンで追加防除しています。そうした圃場でもミネクトブラスターなら、いもち病に対する心の余裕が生まれるので、来年はあいちのかおりでぜひ使用してみたいですね」。 愛知県内の中山間地で営農する八木さんの知人生産者は、いもち病に苦労する方が多いのだとか。こうした中山間地域でミネクトブラスターが広がっていく可能性が高いのではないか、と八木さんは言います。 限られた農地を最大限に生かし、生産性の高い土地利用型の農業を今後も追求していきたい──地域生産者の受け皿としての同社の存在に、今後ますます注目が高まることでしょう。水稲育苗箱用殺虫殺菌剤ミネクトⓇブラスター 顆粒水和剤●簡単・スピーディ!育苗箱に水まき感覚で、さっと処理できる。●播種時から移植当日まで使用できる。●いもち病や、イネドロオイムシなど主要害虫に優れた効果を発揮。●稲に高い安全性を有しているので、安心して使用できる。◆有限会社鍋八農産プロフィール水稲の作業受託(水稲作業受託70ha、水稲全面受託148ha)を中心に、だいず・麦作や、おにぎりショップ・加工品販売も展開。農林水産祭天皇杯や日本農業賞大賞など数々の賞を受賞。薬剤潅水装置定置式動力噴霧器(箱育苗)いもち病ジョウロイネミズゾウムシ適用表(抜粋)作物名適用病害虫名使用時期は種時〜移植当日頭上灌水装置愛知県弥富市 有限会社鍋八農産代表取締役 八木輝治さんイネドロオイムシニカメイチュウ使用方法いもち病イネドロオイムシイネミズゾウムシニカメイチュウ灌注育苗箱への粒剤散布の手間田植え前にミネクトブラスター顆粒水和剤を頭上散水処理箱処理が飛躍的に省力。本田ではいもち病に対する気持ちの余裕が生まれる鍋八農産の病害虫防除日誌コシヒカリの防除スケジュール4月5月多様な方法で簡単に処理田植え殺虫殺菌剤ミネクトブラスター顆粒水和剤6月7月稲の主要病害虫を防除無人ヘリコプター防除(カメムシ)状況や圃場に応じて、いもち病の追加防除を実施収穫ミネクトブラスター顆粒水和剤8月9月課題対策成果水稲省力化特集
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