みちくさプレス92号
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「水稲作付の半分を直播に」が目標です。雑草管理、水管理がラクで手がかからない。リゾケアXLと乾田直播を組み合わせて栃木県芳賀町阿部剛志さん阿部さんが手がける水稲品種は、コシヒカリ、とちぎの星、にじのきらめきなど。地域生産者からの作業受託が年々増えつつあり、家族3人で営農していくには「苗づくりや田植え作業を減らす必要がある」と考え乾田直播を導入されたそうです。しかし、乾田直播では代かきが不要な反面、圃場の水持ちが悪く水管理が大変なことや、雑草管理にも労力がかかるなどの課題を抱えていらっしゃるそうです。「乾田直播はとちぎの星と飼料用米を6haほど栽培しています。冬場に耕起しておけば代かきをする必要がないからその分ラクだけど、播種のときにしっかり鎮圧しないと水がすぐ抜けちゃう。畑地に、3年前の2020年からは水稲播種してるから雑草も多くて大変なんだ」。乾田直播圃場の除草体系は、播種後出芽前の4月下旬に1回目の除草剤(非選択性除草剤タッチダウンiQ)、入水10日後の5月上旬に2回目の除草剤布していらっしゃいます。合計3回の除草剤散布の労力もさることながら、乾田直播の面積を6ha以上増やせない理由は作業の集中にありました。「3月下旬から4月上旬にかけて乾田直播の播種をするんだけど、移植水稲の播種も4月1日から20日にしなきゃいけない。それに4月20日ごろは乾田直播のタッチダウンiQ散布もするから結構忙しいんだよね。これ以上乾田直播を増やすと作業が集中しちゃって、作期分散の意味がなくなるからどうしようかって考えてたんだ」。そんなとき広告で、水稲湛水直播向けコーティング処理済み種子「リゾケアXL」を知った阿部さんは、早速昨年2022年から導入。昨年はとちぎの星とあきだわらで1.4ha、2023年は全量、7月上旬に3回目の除草剤を散とちぎの星で2.5ha、リゾケアXLの湛水直播を実施されました。今年は播種前日に代かき3~4日に播種、播種当日~翌日に1回目の除草剤散布、6月中旬に2回目の除草剤を散布されたとのことです。まず、リゾケアXLの苗立ちの印象を伺いました。「湛水直播は初めてだったし、広告で見た写真のようにきれいに苗立ちするのかな?って半信半疑だったんだ(笑)。でもね、去年も今年も、ホントにちゃんときれいに苗立ちが揃った!あ、本当だったんだってね(笑)」。また、鳥害やイネドロオイムシ、イネミズゾウムシといった初期害虫の被害もなく、昨年は反収9俵の実績が得られたとのことです。阿部さんが今回の取材で強調されていたのが、「リゾケアXLは雑草管理、水管理がラク」ということ。代かきも従来の湛水直播のように理想の硬さに仕上げる必要がなく、移植水稲と同じ感覚でできるので手がかからないのだそうです。、5集中する春作業の負担を軽減したい広告のように「きれいに苗立ちが揃った」除草剤散布も水管理も、移植水稲と同じ感覚で 月5リゾケアXLWEBでも記事を紹介!(6ha)湛水直播水稲リゾケアXL(2.5ha)非選択性非選択性タッチダウンiQ除草剤タッチダウンiQ除草剤例年より1週間早く田植え作業が終了!2022年はあきだわら70a分、2023年はとちぎの星60a分をドローンで播種乾田直播水稲移植水稲(26.5ha)阿部さんのリゾケアXLによる作業分散スケジュール3月4月播種播種播種(前日に代かき)田植え5月阿部剛志さん(右)とJAはが野 北部経済センター次長の大根田洋一さん(左)。阿部さんはJAはが野耕種部会 青壮年部に所属。お父様、奥様と家族3人で水稲35ha(コシヒカリ、とちぎの星、ミルキークイーン、にじのきらめきなど)、小麦、だいず、そばを作付。

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